監修:藤井厚志(元KONAMI/著書『プロフェッショナルゲームプランナー』)
はじめに
ゲームの企画書の書き方を知りたくて検索したことはありませんか?実際に「ゲーム 企画書 書き方」で検索すると、「表紙のデザイン」「見やすいレイアウト」「ゲームサイクル」「構成」などに加えて、実際の企画書の実例を紹介しているケースもあります。
情報自体は、結構出てくるんじゃないでしょうか。
それなのに、いくつか読み比べてみると妙にモヤモヤしませんか?「言ってることが記事によって違う気がする」「結局、自分は何を書けばいいのかわからない」。
このモヤモヤ、あなたのせいではありません。そもそも「企画書」という言葉が指しているものが、記事によってバラバラだからです。
この記事は、なぜそんなことが起きるのかを整理して、あなたが今読むべき記事はどれかをご案内するガイドラインになります。
目次
企画書は「誰が」「何のために」書くかで別物になる

これまで現場で100以上の企画書を書き、それ以上にたくさんの企画書に目を通してきましたが、まずお伝えしたいのはこれです。
「企画書は、書く人の立場によって、目的も、読み手も、評価されるポイントもまったく違う」ということです。
大きく分けると、こういう軸があります。
軸①:誰が書くか
- 就活生:これから業界に入ろうとしている、実務経験のない人
- 転職者:社会人経験はあるが、まだゲーム業界の実務経験はない人
- すでに業界で働いている人:現役のプランナー・ディレクターなど
軸②:(業界で働いている人の場合)何のための企画書か
- 新規タイトルの企画書:まだ存在しないゲームを、ゼロから立ち上げるための企画書
- ナンバリングタイトルの企画書:既存シリーズを継承し、「続編」として新規開発するための企画書
- 派生タイトルの企画書:既存シリーズを活かし、本編とは違うゲームを開発するための企画書
- 運用中タイトルの企画書:すでにリリースされているゲームに、新しい施策やイベントを追加するための企画書
軸③:(業界で働いている人の場合)誰に向けた企画書か
- 社内向け:上長や経営陣に決裁をもらうための企画書
- 社内向け:開発スタッフに説明し、理解や納得を得るための企画書
- 社外向け:パブリッシャーなど、社外の相手に提案・提出するための企画書
「企画書」と一言で言っても、実際にはこんなにもたくさんのパターンが存在するんです。
監修者・藤井からひとこと
就活生の企画書に、社内向けのようなマネタイズ設計やスケジュールの精度を求める人はいません。逆に、社内向けの企画書に発想の面白さだけを書いても、決裁は下りません。同じ「企画書」という言葉を使っていても、中身も評価軸もこれだけ違うんです。
なぜ、この違いが語られないのか

「企画書の書き方」を解説する記事の多くは、読者がどのパターンに当てはまるのかを示していません。なぜなら、書き手自身が実際に書いてきた企画書のスタイルをそのまま紹介しているからです。
現役のプランナーが「社内向けの新規タイトル企画書」について書くとき、「これは社内向けの話です」とわざわざ言いません。
その結果、読む側だけが置いていかれてしまいます。前提が書かれていない記事を読んでも、「自分の状況にこれは当てはまるのだろうか」を、読み手自身が推測しながら読むことになります。これが、いろんな記事を読んでもモヤモヤが残り、「そうか、こう書けばいいのか!」と納得できない原因なんです。
それぞれの企画書は、目的も評価軸もまったく違う
具体的に、何がどう違うのかを整理してみます。
| 評価されるもの | 読み手が知りたいこと | |
|---|---|---|
| 就活生の企画書 | 企画力・発想力・伝える力 | この人はどれだけ面白い発想ができて、それを人に伝えられるか |
| 転職者の企画書 | 上記に加えて、これまでの経験をどう活かせるか | 未経験でも、前職の強みがどう企画に活きるか |
| 社内向け企画書(新規) | 事業性・マネタイズ・実現可能性 | このゲームは本当に作る価値があるか、投資に見合うか |
| 社外向け企画書 | 市場性・差別化・説得力 | このゲームは市場で戦えるか、なぜうちが手掛けるべきか |
ちなみに、転職者の企画書には、就活生とはちょっと違う論点があります。実務未経験だからといって、前職で積んできた経験が無駄になるわけじゃありません。むしろ経験を活かすべきです。営業職なら「ユーザー視点で課題を見つける力」、エンジニアなら「仕様を構造的に考える力」というように、業界外での経験をどう企画力に翻訳して見せるか。これが転職者ならではのポイントになってきます。
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あなたが今読むべき記事はどれか

企画書の書き方を調べる前に、まずやるべきことがあります。それは、自分が今書こうとしている企画書が、どの立場・どの目的のものなのかを自覚することです。ここから、あなたに合った記事へ進んでください。
これから就活でゲーム業界を目指す方
まずは業界の全体像から掴みましょう。
👉 ゲームプランナーになるには?社会人・未経験からの現実的ロードマップ
👉 ゲーム企画書の作り方|未経験からでも書けるプロのフレームワーク
👉 ゲームプランナーのポートフォリオの作り方|未経験者向け
社会人経験を活かして転職を考えている方
前職の経験を企画力にどう翻訳するかがポイントです。
👉 30代からゲームプランナーへ転職する方法
👉 ゲーム企画書の作り方|未経験からでも書けるプロのフレームワーク
👉 ゲームプランナーのポートフォリオの作り方|未経験者向け
すでに業界で働いていて、企画を仕様に落とし込む段階の方
企画書の次のステップとして、仕様書の書き方もあわせてどうぞ。
まとめ:まず自分の立場を自覚するところから
企画書の書き方を調べる前に、まずやっておきたいことがあります。それは、自分が今書こうとしている企画書が、どの立場・どの目的のものなのかを把握することです。
- これから業界を目指す就活生・転職者なら、見られているのは事業性ではなく企画力・発想力・伝える力
- すでに業界にいて、新規タイトルの企画を通したいなら、事業としての妥当性
- 運用中タイトルへの施策なら、既存のゲームサイクルとの整合性
- 社外向けなら、市場性と差別化のインパクト
この前提さえ押さえておけば、このあと読む「書き方」の情報が、急に自分ごととして頭に入ってくるようになります。逆に言うと、この前提を飛ばしたまま書き方のテクニックだけ追いかけても、なかなか身につかないんですよね。
監修者・藤井からひとこと
「企画書の書き方」を検索する人のほとんどは、実は「書き方」ではなく「何から手をつければいいか」で止まっています。テクニックを覚える前に、自分がどの立場で、何を証明するために書くのかを一度整理してみてください。それだけで、次に読む記事の効き方がまったく変わります。
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👉 続いてこちらゲーム企画書の作り方|未経験からでも書けるプロのフレームワークも合わせてお読みください。
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監修者・藤井からひとこと